喘息の個別化治療を支援するAI医療機器の海外普及に向けた取り組みの連携を開始
- jackclaar
- 6 時間前
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患者報告アウトカム(PRO)に基づく機械学習で医療格差を是正する個別化医療を推進

Nozomi MedAlliance株式会社と山口大学は、山口大学が開発を進める人工知能(AI)を活用し、喘息患者一人ひとりに最適な個別化治療を提示するプログラム医療機器(SaMD)の海外展開に向けた連携を開始いたしました。本プロジェクト「患者報告アウトカムに基づき喘息の個別化治療を支援する機械学習技術の研究開発と実用化」は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「医療機器等研究成果展開事業 チャレンジタイプ」に採択されました。連携を通じて、専門的な検査機器が不足する国々(低中所得国など)の地域においても、高度な個別化医療を提供し医療格差を是正するデジタルヘルス技術の海外普及を目指します。
■ 背景:喘息診療における「医療格差」の課題
現在、国内に約1,000万人、世界では約3億人以上の喘息患者が存在します。喘息治療では、患者個々の特性(Treatable traits)に合わせた「個別化治療」が推奨されていますが、その特定には呼吸機能検査などの専門検査機器や専門医の知見が必要です。そのため、専門検査機器が普及していない過疎地域の医療機関や低・中所得国、呼吸器専門医ではない一般内科(プライマリケア)等の現場では、適切な個別化医療へのアクセスが困難であり、世界的な医療格差の是正がグローバルな課題となっています。
■ AI技術の概要と特徴
「喘息個別化治療支援AIシステム」は、患者の主観的な症状アンケート(PRO:ACQ-5)のみから治療標的となるTreatable traitsを推定する教師なし機械学習アルゴリズム(山口大学が独自に発明)に基づいています。
Treatable traits推定による検査機器の補完
患者が回答する5つの質問スコアをAIが解析し、人の目では捉えきれなかった「5つの症状サブタイプ」に分類します。これにより、専門検査機器なしで「気流制限」や「2型気道炎症」といった重要な治療標的(Treatable traits)を高い精度で推定します。これによって、個々の喘息患者に最適な個別化治療を支援します。
グローバル展開への適合性
世界共通の指標である喘息質問票(ACQ-5)を活用することで、医療インフラが十分に整っていない国や地域においても導入が可能です。Nozomi MedAllianceが有する米国・インド・中東地域でのネットワークおよび各国規制対応の知見を活かし、これらの市場へのアクセスについても積極的に検討を進めます。本技術の国際展開を通じ、グローバルな医療均てん化への貢献を目指します。
■ 本事業における内容
本事業において以下の3点を重点的に推進します。
・プロトタイプ機製作:開発した機械学習アルゴリズムを基盤に、個別化治療支援AIプログラムとしてのプロトタイプを山口大学が開発します。
・臨床的有用性の検証: 縦断的観察研究データベースを活用し、AIが提示する治療方針の有効性を山口大学が統計的に実証します。
・グローバル展開を見据えた事業化体制の構築: 山口大学が開発・検証する技術にNozomi MedAllianceが構築してきたネットワークを融合させ、海外市場へのスムーズなアクセスを可能にする事業化戦略を検討します。
■ 今後の展望
本技術の早期の海外普及により、呼吸器専門医が不足する諸外国のプライマリケア現場や過疎地域の医療機関において、喘息患者の臨床的寛解(全身性ステロイド薬を使用せずに長期的な喘息症状や発作のコントロールが維持されている状態)の達成率を現在の35%から50%以上へ向上させることを目標とします。また、PROにAIを適用した本モデルは、他の慢性疾患分野への応用も期待できます。

【本件に関するお問い合わせ先】
<研究に関すること>
国立大学法人山口大学医学部附属病院 呼吸器・感染症内科 助教 濱田和希
TEL: 0836-85-3123 / E-mail: khamada@yamaguchi-u.ac.jp
Nozomi MedAlliance株式会社 代表取締役 上田真也
E-mail: shinya.ueda@nozomimed.com
<報道に関すること>
山口大学医学部総務課広報・国際係
TEL: 0836-22-2009 / E-mail: me268@yamaguchi-u.ac.jp


